宗教法人 浄土真宗本願寺派 善定寺

住職よりご挨拶

善定寺第十六世住職  釋 裕 昭

ご縁を頂き、田川郡添田町の地より入寺して早くも20年が過ぎました。黒崎熊手の地で360年にわたり大切に護られてきた善定寺が、この先もご門徒の皆さんのご生涯に大切に寄り添えますよう、裕子坊守はじめ役員の皆さんのお力添えをいただきながら、精進してまいります。

最近わたしの周りでも、特定のコミュニティに所属することを敬遠する雰囲気が色濃く感じられます。町会しかり親戚付き合いまでも、ある種の煩わしさを感じ、積極的には関わらないでいたいと考える人が増えているようです。だからと言って、ひとは一人では生きられず、またふとした瞬間に感じる孤独感は寂しさを生みます。東日本大震災のとき、絆という言葉にあらわれ、寄り添い合うことの大切さを痛切に感じました。そんな場面が求められていることも事実です。触れ合う中での煩わしさを嫌いつつ、緩い結びつきを求めている。現代社会はそんな想いを持つ方で溢れているように思えます。

“そんなひと達の集いの場にお寺はなれないだろうか?” ご門徒はもちろん地域の方々か気安く立ち寄れる場になるにはどうすれば良いのかと、試行錯誤しながら取り組んでおります。まだまだ道半ばで高く感じる敷居を取っ払うには至っておりませんが、どうぞ気安く寺、坊さんとお付き合いください。

現在、善定寺ではウクレレ、ヨガ、英会話の教室や、着物の展示会や音楽コンサートなどの催しのほか、お花見やただ目的無く集まる飲み会なども開かれております。そしてそのほとんどが地域の方々が企画してくださったものです。どうぞ皆さんも本当にお気楽にお付き合いいただければ有り難いです。

称名